詩の日めくり 二〇一五年一月一日─三十一日/田中宏輔
 
驚嘆した。とくにSFという枠に収まらないものがあって、その中の1篇の普通小説が特に秀逸だった。ここに怪奇小説の傑作集を入れると、右にあげたSFの傑作集以上の数のものがあるけれど、それにミステリーを加えると、ものすごい数のものになってしまって、短篇集やアンソロジーだけでも、50以上の秀逸なものがあると思う。「読まずに死ねるか」と、だれかが本のタイトルにしていたような気がするけど、ほんと、おもしろい本と出合うことができて、よい人生だなと、ぼくなどは思う。


二〇一五年一月三日 「人間のにおい」


「指で自分の鼻の頭、こすって、その指、におてみ。」と言われて
指で自分の鼻の頭をこすって
[次のページ]
戻る   Point(15)