詩の日めくり 二〇一五年一月一日─三十一日/田中宏輔
ず
ときおり見せる抒情と
言葉のリフレインに
こころがキュンとつかまれたって感じ。
じつは、きょうは
『消えた微光』も読んでいて
ルーズリーフ作業のついでに
もう一度ね
とてもここちよかったのだ。
ジェイムズ・メリルの場合もそうやった。
ここちよかったのだ。
ただし、メリルのほうは
もう一行もおぼえていないし
ひとことの詩句も出てこないのだ。
パウンドの詩句も、きっと近いうちに忘れるだろう。
で
それでいいのだ。
ぼくのなかに埋もれて
いいのだ。
「さみしい」は単複同形だ。
どの引き出しにも「さみしい」がぎっしり。
[次のページ]
戻る 編 削 Point(15)