詩の日めくり 二〇一五年一月一日─三十一日/田中宏輔
 
ざまな体位でまぐわり合う言葉たち。言葉と言葉の近親相姦。他人相姦。はじめて出合う言葉と言葉がはげしくまぐわうのだ。体位はさまざま。とりわけ推奨されるのが切断と接合の体位である。すべての指を切断し接合し直すのだ。すべての首を切断し接合し直すのだ。体位はさまざま。言葉と言葉がはげしくまぐわい合うのだ。あ、さっき、り、と書いた。いだ。いいだ。いいいだ。


二〇一五年一月十八日 「小西くん」


 日知庵では、小西くんが隣でコックリ、コックリ居眠りしていて、えいちゃんの、「あっちゃん、お持ち帰りしたら?」という声に反応して、きゅうに頭を起こして、両手でバッテンしたのには笑った。たいへんかわい
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