詩の日めくり 二〇一四年十二月一日─三十一日/田中宏輔
 
いたのです。
ぼくの知らない
ぼくの赤ん坊のときの話だとか
ぼくが2歳のときに、従兄弟の顔を引っ掻いたらしくって
「これ、あつすけにつけられた傷やけ。」とか、額の髪を掻き上げて見せられました。
高知弁をもう20年くらい聞いていないので
だいたいの音しか覚えていませんが
京都弁に比べると
いかにも方言って感じに思えました。
京都弁も方言なのですが、笑。
ぼくにそっくりの従兄弟は2歳上だったのですが
数年前に、心筋梗塞で亡くなりました。
亡くなる前に、足を怪我して引きずっていたそうです。
田舎なので、差別語をまだ使っているのでしょうか。
それとも
[次のページ]
戻る   Point(13)