詩の日めくり 二〇一四年十二月一日─三十一日/田中宏輔
 
るといえば
コードウェイナー・スミスの『シェイヨルという名の星』を思い出しますが
そこは地獄のような風景で
罪人たちに放射線のようなものをあてて
身体や顔面のいたるところから生えてくる手や足や耳や鼻や目を
牛頭人が、罪人たちの身体から
手術用のレーザーメスでつぎつぎと刈り取って行くというものでしたが
それも思い出しました。
怖くて、ぞくぞくする小説でしたが
いまだに細部の描写をも忘れられません。
のばした手が枯れるというのは
聖書に記述があり、それも美しいのですが
むかし
北山に住んでいたとき
畑に
いっぱい名札が立てられているのを見て
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