詩の日めくり 二〇一四年十二月一日─三十一日/田中宏輔
げたのだけれど
雑誌には
ぼくの名前がいっさい載らなかった。
庭に立てられた板の詩は載っていたように記憶しているのだけれど。
宗凡さんのお人柄は
とてもあっさりしたもので
ぼくもお茶を少し習っていたし
お茶だけでなく、個人的にも交流があったのに
ぼくの名前をいっさい出さなかったことに
ぼくはとても強い怒りを感じた。
いまでも不思議だ。
なぜ、ぼくの詩だという説明が
どこにもなかったのか。
そのことは、宗凡さんがもう亡くなられたので
きくことができないけれど。
そのときの、ぼくの一行詩。
いくつか書き出してみようかな。
花もまた花
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