女王の結婚/チアーヌ
 
らすればいいのだと思ったのでした。

お見合いの日がやってきました。お城に、大臣の息子であるコウがやってきたとき、女王様は拍子抜けしてしまいました。コウのことは幼い頃からよく知っていたからです。コウは大人しく見た目は地味で真面目な男でした。
しかし、大人になってから会うのは久しぶりでした。コウは一度結婚して、子供がひとりできましたが、奥さんが亡くなってひとりになり、子供は大臣家で育っているから心配ないとのことでした。
家臣がいなくなり、二人きりになると、女王様はコウに言いました。
「家臣たちに推薦されて困っているでしょうけど、心配しないで。いやならばすぐに断ってくれていいし、なんならこっ
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