オカルトとゴシップとビジネス、我が物顔のコミック/ホロウ・シカエルボク
していた、俺は窓ガラスに映るそいつらを見ながら、同時に並べられた雑誌の見出しをぼんやりと眺めていた、オカルトとゴシップとビジネス、我が物顔のコミック、肩身の狭くなったアダルト…あらゆる種類の欲望がまとめられていた、俺は週刊の漫画雑誌を立ち読みした、巻頭では若い女が不自然なほどの大きな乳房を小さな水着で隠して海沿いのカフェで果物を挿したグラスにストローを突っ込んでジュースを飲んでいた、十二月の雑誌のグラビアがどうしてそんなコンセプトなのかどんなに考えても理解出来なかった、やたらと下着を見せびらかす同じ顔の女がたくさん出てくるものと、とりあえず強い敵に立ち向かっていく友情を売りにするものと、昔の少女漫
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