オカルトとゴシップとビジネス、我が物顔のコミック/ホロウ・シカエルボク
 
女漫画みたいな純情なラブコメを読んでやめにした、結局どのページを読んでもその本のことは理解出来なかったーでも一番目立つところに平積みされていた、そういうものなのだ、理解出来ないものばかりが飛ぶように売れている、ふと、「イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」のメロディが頭に浮かぶ、そして、馬鹿みたいだと思った、温かい飲み物を買ってコンビニを出た、飲み干してゴミ箱に捨ててしまうと、こんなことのために外に出たのかという後悔にとらわれた…すぐに家に帰ろうと思ったけれど、コンビニ前の信号は投げやりに点滅を続けていて、そしてどれだけ待っても明けそうにない夜が幾重にも下ろされた暗幕のように揺れながら立ち込めていた。


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