オカルトとゴシップとビジネス、我が物顔のコミック/ホロウ・シカエルボク
と呼べる人間のなんて多いことか!澱んだ目玉が見つめる日常には誇るほどの意味はない、そんな誰かの幸せは俺をひどく憂鬱にする…玄関に鍵をかけて、小さなエントランスを通り抜け、街路に出る、冷気がパレードを始めている、耳の中できいんとなっているのは、なんていう楽器の音色だろう?パレードに沿って歩く、そんな風に歩いていると、モノクロの懐かしい映画を思い出す、イギー・ポップの音楽が印象的だったなーコンビニエンスストアにはひとりの、小柄な若い女と、ひとりの中年の男が居て、それからひとりの俺が居た、誰もがひとりだった、ひとりは生理用品の前でどちらにしようかと悩み、ひとりはカップラーメンを超機密任務のように吟味して
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)