オカルトとゴシップとビジネス、我が物顔のコミック/ホロウ・シカエルボク
化器官をマーキングした、胃袋まで降りたところでそれは行方不明になった…ひどい不調の後、脂汗の滲んだシャツを脱いで、食肉の保存庫のような浴室で呆れるほどの湯を浴びた、そうしながら少しの間眠っていた、気絶していたのかもしれない、「本当は誰も居ない世界に雨が降り続いているだけなのかもしれないんだ」目覚めたときにそんな、アニメーションの一説を思い出した、そのセリフを口にしたものもとっくに居なくなってしまっていた、冬はいつだってどこかしら、親しい死を懐に忍ばせてやって来る―それを昔よりも愛しいと思えるようになったのは歳を取ったせいだ…そうだよね?ずぶ濡れのまま洗面所で鏡像に話しかける、彼は見覚えのあるぎこち
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