オカルトとゴシップとビジネス、我が物顔のコミック/ホロウ・シカエルボク
 
豪雨の窓辺で蝋細工の悪魔が猛り嗤っている気がしたハリケーンの夜、あれはいくつの時の記憶だったのか、脳の片隅で日付を失くしていた、スマートフォンのお前のデータをダイヤルしていた、深い眠りも覚ますほどコールし続けたけれど、いまはこの世界には存在していないらしかった、デジタルの電話は糸のように切れる…思考の中でバラバラと小石が落下し続けていた、そのせいか俺は自分がアフリカンパーカッションか何かになってしまったような気がした、悪い予感だ、それは限りなく鳴らされてしまうだけのものだーキッチンで水を飲んだ、蛇口から溢れ出る乱雑な流れの水からはちゃんと真夜中の味がした、俺は少しずつグラスを傾けて、冷たさで消化器
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