命焔屋 〜蝋燭の焔の魂〜(短編小説)/月夜乃海花
「これが命の焔、命焔じゃよ。眩しいかの?」
「はい。」
「慣れればそうでもない。」
「お主らはここに倒れておったんじゃ。」
老人が指さした先には不自然に蝋燭が生えていないスペースがあった。恐らく僕たちが倒れていたのだろう。
「そうなんですね。」
と言いながら、全く着いていけない自分がいた。
「ここで命焔を管理してるでの。毎日、蝋燭が生えるもんで、それをランプに入れるのじゃ。いつしかその命焔は消える。そしたらランプが空になる。また、ランプには新しい命焔が入る。その繰り返しじゃ。」
「では、僕の命焔も?」
「そうじゃの。と言いたいところなんじゃが。」
するとローブからまた例のランプ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)