命焔屋 〜蝋燭の焔の魂〜(短編小説)/月夜乃海花
ンプを取り出す。
「うわぁ!」
思わず、叫び声を上げてしまう。
まさかのランプの中の蝋燭は先程の倍ほど大きくなっており、また横の小さな蝋燭も大きくなり、どちらとも焔がさらに激しくなっていた。
「お主の命焔は不思議での。何故か大きくなるのじゃ。」
「その命焔というか、蝋燭が大きくなりすぎてランプに入り切れなくなることは無いのですか?」
「ほっほっほっ。このランプはな。命焔の大きさによって自動的に大きさが変わるのじゃよ。」
言われると確かにランプは最初に見た時の1.5倍ほどの大きさになっている。
「お主の焔は綺麗じゃの。」
「そうなんですか?」
「基本的にここに来る命焔は中途半端な
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