命焔屋 〜蝋燭の焔の魂〜(短編小説)/月夜乃海花
 
焔を同じランプに入れてしまったが分けた方がいいかの?」
ランプの焔を見ていると茜の空色の焔に隣の黄色い星のような、月のような眩しい焔が燃えている。
「いえ、このままで大丈夫です。」
「うむ。」
「これから僕はどうすれば良いのでしょう。」
「そうじゃの。もし暇なら、命焔の管理を手伝ってくれると助かるの。独りでやってると腰に来るのじゃ。」
確かにこの量の蝋燭は多いというよりもまるで言っては何だが田んぼの稲のようだ。それを独りで管理するのは余りにも酷だろう。
「僕も手伝います。」
「ありがたいの。助かるわい。」
「あと、僕のことはユウキと呼んでくれると嬉しいです。」
「ふむ、ユウキ殿
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