詩の日めくり 二〇一四年六月一日─三十一日/田中宏輔
、──ああ、隠れた宝石、ひらいた花、──これはもう退屈というものだ。
(ランボオ『飾画』大洪水後、小林秀雄訳)
ディラン・トマスのものは、いかにもディラン・トマスといった修辞だし、ランボオのものもまた、いかにもランボオのものらしい修辞で、思わず微苦笑させられてしまった。
二〇一四年六月二十九日 「苦痛神学」
以下、ディラン・トマスの詩句は、松田幸雄訳、ランボオの詩句は、小林秀雄訳で引用する。
○
世界は私の傷だ、三本の木のようによじれ、涙を留める。
(ディラン・トマス『黄昏の明かりに祭壇のごとく』)
長い舌もつ部屋にいる 三文詩人は
自分の
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