詩の日めくり 二〇一四年六月一日─三十一日/田中宏輔
この言葉が耳について離れない。どこかで見たような気がするので、これかなと思われる詩や小説は、読み返してみたのだが、チラ読みでは探し出すことができなかった。ツイッターで、この言葉をどなたか目にされた記憶がないかと呼びかけてみたのだが、返答はなかった。ぼくの記憶が間違っていたのかもしれない。しかし、いずれにせよ、ぼくのこころの中か、外かで結びついた言葉であることは確かである。もう一つ、どこかで見た記憶があるのだが、いくら探しても見つからない言葉があった。ボルヘスのものに似た言葉があるのだが、違っていた。「夢は偽りも語るのです。」という言葉である。この言葉もまた、しばしば思い出されるのだが、「そし
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