詩の日めくり 二〇一四年六月一日─三十一日/田中宏輔
れも一つの詩である。
約束を守ること。それも一つの詩である。
腹を抱えて笑うこと。それも一つの詩である。
朝から晩まで遊ぶこと。それも一つの詩である。
税を納める義務があること。それも一つの詩である。
奥歯が痛むこと。それも一つの詩である。
サラダを皿に盛ること。それも一つの詩である。
大根とお揚げを煮ること。それも一つの詩である。
熱々の豚まんを食べること。それも一つの詩である。
電車が混雑すること。それも一つの詩である。
台風で電車が動かないこと。それも一つの詩である。
信号を守って横断すること。それも一つの詩である。
道でけつまずくこと。それも一つの詩である。
バス
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