詩の日めくり 二〇一四年六月一日─三十一日/田中宏輔
いている雲でもあるし、雲に支えられている空でもあるし、ぼくの傍らを通り過ぎていく学生たちでもあるし、ぼくが目にしている田圃や畑でもあるし、ぼくの頬をあたためている陽の光でもあるし、ぼくが坐り込んでいるざらざらとした生あたたかい土でもあるのだと思ったのであった。
二〇一四年六月十三日 「ケルンのよかマンボウ」
戦争を純粋に楽しむための再教育プログラム。あるいは、菓子袋の中のピーナッツがしゃべるのをやめると、なぜ隣の部屋に住んでいる男が、わたしの部屋の壁を激しく叩くのか? 男の代わりに、柿の種と称するおかきが代弁する。(大便ちゃうで〜。)あらゆることに意味があると、あなたは、思っていまい
[次のページ]
戻る 編 削 Point(15)