詩の日めくり 二〇一四年六月一日─三十一日/田中宏輔
ぼくの理想は、言葉と直接セックスすることである。言葉とのセックスで、いちばん頭を使うのは、体位のことである。
二〇一四年六月九日 「フェラチオ」
二人の青年を好きだなって思っていたのだけれど、その二人の青年が同一人物だと、きょうわかって、びっくりした。数か月に一度くらいしか会っていなかったからかもしれないけれど、髪形がぜんぜん違っていて、違う人物だと思っていたのだった。太めの童顔の体育会系の青年だった。彼は立ち上がって、トランクスと作業ズボンをいっしょに引き上げると、ファスナーを上げ、ベルトを締めて、ふたたび腰掛けた。「なかなか時間が合わなくて。」「えっ?」「たくさん出た。」「え
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