詩の日めくり 二〇一四年六月一日─三十一日/田中宏輔
ちの愛は、この世界にあっては
美しすぎるものなんだよ」ってな、ファック・ユー。
何もないんだぜ、ヨナタン、何もないんだ
美しすぎるものなんてものは
このバカげた、くだらない世界にはな。
しっかり見ろやい、おまえ。
この言葉の両義性を、おれが
ちゃんとわきまえてるのかどうかなんて訊くなよ。
おれは詩人の王で、それ以外の何者でもないんだからな。
おお、美しいヨナタンよ、おれの目にはな
おまえより美しいものなんてものは、何もないんだぜ。
それで、おれは、おまえがいないんで
おれは、おれの汚い指の爪をカジカジ噛んじまうんだ。
ヨナタンよ、
目に見える汚らしいボロボロの景
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