神聖なる合コンの話 (序 その一)/道草次郎
後ろから叩いてこう言う。
「べつに蛹のままで構わないじゃないか。一々草臥れる事はよそうや」
ぼくはこの言葉をどう聞いて来ただろうか。悪魔の囁きと聞いてきたか、それとも賢者の諭しと聞いて来たか。どうだっただろうか。
しかしながら、ここにも一つの解答がある。それは、こういう解答である。
「そのどちらもだったよ。何もかも悪魔であり賢者だった」
そしてこの話の続きはガンジス川の渡し守の比喩を以て結末へと向かわず、若き日の合コンの話へと美しくシフトしていくのである。
〜その一〜
参加者は十数名。男女比はだいたい半々で、参加者はみんな表向きは本が好き
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)