この全部、クソッタレなじぶんさ/道草次郎
れは
狂騒と礼拝
潮騒と厄災
のあわいなどにしか立ち顕れることのないもの
と
幾度かの春に生まれ
それをふかく身に知りすぎているから
「天体へ、」〜おそらくは、その人天才にて。
友と、いってよいだろうか
ぼくは友とおもい
いる
遠くでする高速道路の音がやっぱり
好きと
しょうじきに言ってくれた
ぼくはほとんど
串でさされたみたいに
炎で貫通した
かれは
たしかに天才かもしれないけれど
それがなんだというのか
じつにくだらん
と
しかし、不安もあり
天才は早死する
あんまり天才は
よくない
それが
まごごろさ
ぼくの
ぼくはね
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