あと3時間で死にますので、その辺よろしくお願いします。(短編小説)/月夜乃海花
人だと思って、正直怖かったよ。」
数ミリだけ光希の口角が上がる。
「でも、いつかそんな光希に興味が出て、俺がデートに誘うようになってた。気づけば、付き合おうって何も言ってないのに俺たちは恋人同士になってた。今思えば『付き合ってください』の一言をきちんと言えばよかったって思ってるよ。」
俯く光希。
「俺たちは自然に愛し合うようになっていた。それでも、それでも光希は時々遠くを見てるから。上手く言えないけど、守りたくなった。」
「へぇ。」
光希があまり興味の無さそうな返事をする。
「あのさ、もしかして光希って俺のこと、嫌い?」
気づいてしまった。今日の光希は特に淡々としている。しかも、こ
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