あと3時間で死にますので、その辺よろしくお願いします。(短編小説)/月夜乃海花
 
りの人たちもみんな動揺してないでしょう?みんな、好奇心旺盛なのよ。私みたいに。」
命よりも好奇心を優先するのはある意味、光希らしい選択といえば選択だった。
「それより話すことがあったんじゃないの?」
光希から話を進める。なんやかんやで死ぬと言われた時間から1時間半が経っていた。そうだ、もし仮に本当に死ぬのなら最期に伝える必要がある。
「光希、俺さ、うまく言えないんだけど」
プロポーズの練習は何度も行っていたのに、実際にこうしてプロポーズをするとなるとやはり緊張してしまう。
「ずっと君に惹かれていたんだ。」
続く無言。
「光希と会社で出会ってさ、最初はすごく冷たい人だし論理的な人だ
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