あと3時間で死にますので、その辺よろしくお願いします。(短編小説)/月夜乃海花
 
、残りの人生を楽しむのが得じゃない?」
「お前まで死ぬってなんなんだよ!」
「さっきの死体を見なかったの?」
確かにウエイトレスは泡を吹いて倒れたが。なぜ、この店の人間たち、そう光希も含めてだ。何も可笑しいと思わないんだ?
「お前ら、俺を、俺を騙して笑うつもりだろう!」
思わず机を叩いてしまう。それでも周りの客はこちらを見ようとすらしなかった。こんなにも店で煩くしているのは俺たちだけだ。
「落ち着いてワインでも飲んだら?」
光希はウエイトレスを呼び、ワインをグラスに注がせた。
「こんな夜に乾杯。」
乾杯している意味もわからないが、この際色々とどうでも良くなってグビグビとワインを飲
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