あと3時間で死にますので、その辺よろしくお願いします。(短編小説)/月夜乃海花
ん、個人的にツボだったの。」
「そ、そうか?」
光希は不思議なところがある。俺が言う台詞によっては変なところは何もないはずなのに、笑い出すのだ。
「俺のこと馬鹿にしてる?」
ちょっと意地悪に行ってしまった。
「ううん、してないよ。面白いなーと思って。」
穏やかな彼女の顔はまるで聖母のようだった。
近づくタイムリミット。
「そうか。俺たち本当に死ぬのかなぁ。」
「もし、死ななかったら何をしたい?」
「もう一度プロポーズするかなぁ。」
「もう一度?」
「今度こそきちんと決めたいじゃん。あんなに練習したのにさ。グダグダじゃん。」
「そうね。ん、でも悪くなかったよ。嬉しかった。」
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