僕と誰かの狂詩曲(ラプソディー)/月夜乃海花
 
、緑で渡れ。信号機の意味をいちいち理解して歩くものなどほとんどいない。そう、規則(ルール)の意味を理解せず回り続ける歯車のように。


「連続した攻撃、一種の悲劇の波に揉まれた私は絶望しました。今回、父を殺そうと思って包丁を持ったのではなく、ただの威嚇です。権力には武力行使するしかありませんから。」

私の声が聞こえる。昔から両親に私は人生のペースを崩された。それでも、必死に生きるために逃げたり、足掻いてもこの顛末じゃないか。


路頭に迷う自分。
この先の人生が何も見えない。
「もっと綺麗な世界があると信じていたかったんでしょう?自分の希望を信じるために。」
「ええ、そ
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