僕と誰かの狂詩曲(ラプソディー)/月夜乃海花
いぐるみ。」
「はぁ?」
「俺には娘が居るんだよ。たった、1人の可愛い娘がな。」
「そりゃ、知らんかった。」
「欲しがってたなぁって、今頃思い出したのさ。『パパのことずっと待ってる。次に帰ってきたら、待ってたご褒美にクマさんを買って!』ってな。」
「ははは。俺たちがあの世に逝っちまえば、それなりに金はいくんじゃ無いか?」
ね
「ネズミと俺たちはどっちの方が命の価値が高いんだろうな?」
「さぁ。それは敵を殺した数に依るんじゃねぇかね。測る基準が無いからな。」
「おっと、弾が切れちまった。」
響く銃声。男に当たる弾丸。一瞬の出来事だった。
の
「ノー!しっかりしろ!」
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