11月1日所感(つれづれ)/道草次郎
なってしまうのだ。
尤も徒然なるままに書いてもバチは当たらない筈で、それはただ看過されるのみの運命なので、ここは一つ自由かつ放逸にやってみようと思う。
メカニズムというものに対して、これは昔からなのだが、どこか怯えのような感情を持ってしまう。これは可笑しな話ではあるが、時計一つ取ってもその精巧な歯車の仕組みや使用されている金属と非金属の微妙な形状に対して非常な劣等感を持つというか。それらが製造工程を経て出来上がるまでの事を思うと胸が苦しくなるのだ。そこに絡んでくるあらゆる人間的な感情や運命がその製品に憑依しているようで恐ろしく感じられる。言うまでもなくこういう思考じたい考え過ぎの産物な
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