此処乍ら/AB(なかほど)
 
       けいたいかいろきえるぬくもり
             たったいまきづいたふりのせきをする
              るごーるのしむかわいたのどで
               ふりむいてうめのかをかぐみかげいし
                ねはんのじうにとけゆくをまつ

           竹竿の先に燈火をぶらさげて駄々こねた子もその土手の先
           過ぎ行きて越し来るもなお過ぎ行く日 銀合歓の夢 合歓木の夢
           二兎三兎追って荷失くす間の悪さ
           杉と檜と宛 翌檜の里の名も虞美人草の移りゆく名も
   
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