殺人ドローン VS 森の動物たち/阪井マチ
 
して、対象の行く末がある確度を超え予測できた時点で勝負を決めに行く。熟知した私なら逃げられる。だとしても実践の中で成長する子だから、私の想像を超えてくるかもしれない。危惧と期待で心臓が高鳴る。心臓が高鳴ることでしか楽しさを感じられない。
 ここまでは物陰に隠れつつ何とかやり過ごしていたが、このまま走り続ければ広い荒野に出る。流石に見咎められてすぐに接近されてしまうだろう。だったらここで道を外れ、鬱蒼とした森のなかを行くルートを採るのが良策か。私はすぐ行動に移した。
 そもそもの発端は、ある白昼夢を見たことだった。その中で私は真っ白なプラスチックタグの集団に付きまとわれる経験をして、追跡から逃げ
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