重力アリス 〜Gravity not equality〜 第一章(小説)/月夜乃海花
 
ないことに霹靂とした。
「ここはどこなの。」
私は犬に問いかける。
「だから、世界だよぉ。」
「私の知ってる世界と違う気がするんだけど。」
「世界が違うんじゃなくて、僕と君が違うんだよぉ。」
犬は耳を後ろ足で掻きながら、やる気のない声で言う。
「ところでお前、名前は?」
「ぼくぅ?わかんない。」
よく見ると犬には首輪がついていた。
首輪のタグは掠れており、ハッキリと見えないがC…uaw…lと書いてあった。
「うーん、なんだろう。クーウァル?」
「なんだっけぇ。」
「クーウァルって言いにくいな。変な名前だし。」
「変な名前ってひどいよぉ。」
後にこの犬と話すうちに自然と
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