終日秋桜寝る子も起こす/ただのみきや
 
留められ
神話や昔話となって再び光に晒された

昼と夜は背中合わせの双生児
追うことも追われることもなく
一つであって交わらず反するようでも結ばれて





貴族的

贅沢病とは言わないが
貴族的とは言える
地球規模で見渡せば
どれほど追い詰められ
悩み 絶望しても
殺される前に死ぬ
生きている内に死を選ぶ
馬鹿にはしない
野の花一輪程の気持ちはある
衝動的であっても
よくよく考えても
精神が肉体に手をかける
なにを守り
なにから逃れたか
命を捨ててまで
褒める気はない
地球規模で見渡せば
貴族的とは言える
贅沢病とは言わないが
[次のページ]
戻る   Point(3)