9月30日雑記/道草次郎
 
んとかやっていきたい、それだけだ。生活をして、勤めを果たしたい。いろいろの勤めを、だ。人間には、ほんとうに色々な勤めがある。これを果たすことが人生であろう。自分はまだ人生に参画していない。これは、ひじょうに、不本意なことなのだ。それをよくよく忘れまい。
 あらゆる思考はそれ自身で独立して存在していないし、あらゆる現実生活もそれ自身で独立して存在していない。見定める位置を探す必要があるのだ。その時間が幸運にも与えられたと自分はどこか迂闊に信じている。しかしこれは、贅沢というものだろうか。自分には分からない。この不安はいったい何かと思う。憂鬱症のせいか、そうでないのか。もはや判然としないし、おそらく
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