石積み考 他/道草次郎
 
意味わからんで!」

成程得心した
やはりあんまりまっしぐらもいけない
何事も勉強だ
つまりやっとはじまりの先っぽにふれた風情
そんな気になる
何事もその気になることだ
虚仮の一念岩をも通すだ
うん
その気になったらそこらの石でひとつ小ぶりなピラミッドでも拵えるとするか
尤も
スフィンクスにまわす分は諦める



「ハビタブルゾーン考」

水星にとっての太陽は片頬を張る虐待者に違いなく
金星にとっての太陽は鬱屈とした暴君
地球にとっての太陽は知っての通り信仰の対象ですらあり
火星にとっての太陽は有難いけど物足りない友達で
木星にとっての太陽は故郷に居る頑
[次のページ]
戻る   Point(0)