詩三篇/道草次郎
 
小さなさよならがいっぱい
宝石のようだね
人は

午後は午前の思い遣り
冬は夏の親切として
それとも
この世はあの世から飛んできた紙飛行機かな
拾って展いてみれば
神様の
詫び状なんかがあって

と雖(いえど)も
世界はうつくしく

これが
あなたの皮肉ですか

船を漕ぎ漕ぎ
もう
昼下がりです


「預言者」

ぼくが今から書く詩は
たぶん自分を憐れむ気持ちから起こったものだから
うち捨ててもらって構わない

なにもかも
そんな風じゃなかった本当は
色んなことが
例えば
長いものはそれよりは短かったし
短いものは少し長かっ
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