詩人/道草次郎
り大きく見積もることをやめたいのだが、また、その為に詩のようなものを書いているような気もしているのだが、なかなか上手く行かないのが現状だ。
ぼくが自分が大きな間違いをしていればいいと思う。なぜなら大きな間違いというのはたぶんまだ正せる類いのものだから。
でもぼくの間違いは小さな間違いではないか。そんな懸念がいつだって付きまとう。小さな間違いはとてもとてもおそろしい。
網戸の向うではスズムシが鳴いている。今のこの気持ちを表すことがなんでぼくに必要なのかではなく、その気持ちを表したくなる心の働きと向き合わなければならないだろう。その方法を教えることは誰にもできない。
もちろんス
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