足音が聞こえないやつこそがいちばん長い距離を歩いている/ホロウ・シカエルボク
 
ころで動けなくなるだけさ
唸るだけの音だってグルーブになることが出来る
ただ鳴らされるだけの音はそれだけで意味を持ってる
そして
そうなるべくして加速していく
音楽を知っていればそういうことは自然と行われる
夜が切り開かれていく
マイルスが始まる
俺は力を抜き、耳を澄まして
夜を解体して部品を拾い上げていく
同じ部品から拾い上げるくせがついているのに
出来上がるものはいつも似ているようで違う
ブロックで遊ぶ子供みたいなもんさ
それは衝動がきちんと生きている証拠なんだ
出来上がったものが出来上がりなのさ
欲しいものが出来るから
こうしていつまでも続いているんだ
薄暗
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