メモ/はるな
 
ちで帰った。たぶん、25年前のあした。毎日ひとつずつ詩を書きなさい、と母が言うのでそうした。1日いちまいずつ渡される、なめらかな白い厚紙。夏休みの最後の日に、母はそれを黒い紐で綴じてくれたよね、と話したのが4年前、「そんなこと、したかどうか、ひとつも覚えていないわ」と笑った母の白い髪。

「ねーまま、よんさいの頃のお弁当の、あま〜いぽろぽろのたまごがたべたい。」というむすめに炒り卵を作ってたべさせる。妙な顔をしてるむすめにどうしたのと問うと「あのね。。おいしいけど、よんさいのころとはちょっとちがうみたいかなー」それは、どう違うの?
うーん。
「はなが、ろくさいになったからちがうのかな。」
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