無題/朧月夜
 

ボクが見る風景のすべてが懐かしい。

昨日見たものも、今日見たものも、
去年見たものも。来年見るものも。

世界は移り変わっていき、
そこに取り残されるのもまた、一興、

などという、ざれ言を言うつもりはなく、
ただ枯れ果てた木の葉のように、

風に吹かれるままになっている。
自らの性(さが)も忘れて。

自らの性(さが)も忘れて、
追いつくのは何にだろう?

運命は宿命とは違って、
この手によっても変わっていく。

そう、百年の物語を織ろうか。
いつ始めれば良い? 今日か。明日か。

サラダボウルに見入ったまま、
何ということのな
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