8月14日。未日記/道草次郎
うな貌でも拝んでやろうという下卑た心から、閉業の市役所へ。駐車場には2台、業者と思しきワゴンあり。ロータリーの真ん中にはブロンズの少女が3人。みんな舞姫。雀だかの鳥〈有機体〉が1人の少女の月桂樹の冠に白い糞をするのを悠然と鑑賞する。つまらなくなり、道路を挟んだ斜かいの農協の方へ往く。たった数万円の給金の振込の有無をATMにて確かめたかったが、電光掲示よると祝日につき営業いたしておらないそう。
仕方がないととって返すがはやいか、ふと目に止まったのは白い軽トラから降りてきた偉丈夫。青いタオルを八巻にしてその肌は黒黒と輝き、眼は鋭かった。どうやらジュースでも買うらしく小銭をニッカポッ
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