手探りで/ふるる
 
きた木の実を
両手で受け止めてからすべもなく捨てた
少しだけつらいような出来事
ただ、想像するだけだからなんてことはない
その周りを回ることだって
拗ねて首を曲げた
その近くに風は吹いて
閉じこもって考えていても仕方がない
外に出ればまたあの山だ
向こうには何があるかって
考えないのか
気が向いたら遊びにおいでと言っていたのに
叔父は消えてしまい


レコードのアルバムが沢山遺されて物置の中に
カビの匂いとしめった木の匂い
すぐにお腹が痛くなる場所
二三枚レコードを抱えて外へ出る
電線のたくさん交差しているあたりで曲がり叔父の足跡はそこまで
レコードのビニー
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