魔の清算 1(対話編)/アラガイs
 
らいついたら息の根を止めるまで離さない強かさ。切り裂いた皮から内蔵のひとつひとつを抉られるように響く重低音な問いかけ。吐き気が喉に詰まり爆発しそうになる。これは悪夢なのか。空を見上げる海蜥蜴がわたしに問いかけてくる。これほど不愉快な人相の持ち主が世の中には存在していたのだ。一億キロと距離を保ちじっと眼を伏せていたい顔立ちの男。緊張からくる冷たさか、背筋の脈も針金に張っていた。
   ‥どこかでお会いしたことがありますかね。 わたしは恐る恐る尋ねてみた。
‥いや、はじみてだよ。きみに会うのは。だがね、ずっと前からこうなるとは思ってたんだよ。‥いつかきみは必ず私の所へやって来るだろうとね。男は横向
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