その世界の爆発はいつだって生臭いほどの赤みに満ちている/ホロウ・シカエルボク
 
吐いて俺は、混沌が見える窓を開けて首を突っ込んでみる、そこには先に踏み込んで死んだ者たちが亡者となって待ち構えている、途端に群がって俺の首根っこを掴み、引き摺り出そうとする、俺は脚を突っ張って壁に引っ掛け、それを耐え切る、こんな映画観たことがあったな、もう、三十年くらい前の話さ…誰もが逃げ場所を探している、窓をぶち割って、外へ出て行きたがってるはずさ、そうするためにはまず、こいつらを排除しなければならない、俺は連中を振り切り、一端自分のテリトリーに戻る、そして武器になりそうなものを探す、手ごろなハンマーがある、俺は勢いづいて窓の外に躍り出る、気配を感じてのろのろと寄ってきた連中の頭を片っ端から叩き
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