子守歌は静寂の雑踏のなかで/ホロウ・シカエルボク
 
な段階はとっくの昔に過ぎ去ってしまった、意思として表示出来る感覚など表層のものに過ぎない、おまえ自身にはまだそのことははっきりとは理解出来ていない、無自覚だからではない、むしろ、おまえはそこを自覚しようとし続けた、何年も、何十年も―それは良いことでも悪いことでもない、少なくともいまは結果として語られるべき項目ではない、また、結果として失敗としかとらえようがないようなものでも、経過としては成功と呼ぶべきことがらもいくらでもある、大切なことをひとつ言っておきたい、結論とは必ずしも、人生に必要なものではない…結論を急ぐあまりに過ちを貫き通す間抜け面を、おまえだって何度も眺めたことがあるはずだ、在るように
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