まぼろしの午後/ホロウ・シカエルボク
残った安らぎを終わらせる
肉体を
砂時計にしようと
たくらむかのようなリズムで
汗
が
数滴
太陽はきっと
いくつもの憎しみをその腹に飼ってる
トンネルのなかで
こだまするエンジン
アクセルにどれだけの意味がある
どこへたどり着くための
どこを目指すための加速
よもや
わけもなく急いでるなんてことはあるまいね
大人なんだから
呪詛の代わりに鼻歌をうたおう
シャツはすっかり身体に張りついてしまった
おまえ、いくつになった?と
もういない友だちが話しかける
その問いに答えたあと、ふいに
存在があやふやになる予感がした
ペインキラー、そい
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