恋昇り10「雨の夜」/トビラ
言う。
四理。
ここは普通の街。
五理。
ここはまた気味が悪いほどに気にかかるところがない。
六理。
ここも気にかかるところがない。
お昼。
ご飯を食べて、みんなと通信をつなぐ。
『これは、俺でもわかるな。痕跡を消されてるだろ』
『あとは、誰が、なんのために、何を消したのか?、だよね』
『榛名さんとも話したんだけど、これ、一ノ世君が何か残していったのを、消されていったんじゃないのかな?」
『その可能性は高いね。榛名さんと山藍さんの二人には、このまま九理まで調べてほしい』
『わかった。そっちはどう?』
『ん? うん。冷房も効いてるし、快適だよ。これから雨も
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