恋昇り10「雨の夜」/トビラ
私は頷く。
「私と山藍さんで、一理から九理までを回って、たしかめたいと思う」
私の言葉に、みんな考えをめぐらせる。
そういうように黙る。
「安全性という点では、私と榛名さんの二人なら大丈夫だと思う。私が常に星を展開していれば、大きな危険ほど避けられると思う」
山藍さんは私の背中を押してくれる。
「俺としてはお願いしたいな」
連座君も意見に賛同してくれる。
「山藍さんと榛名か……。ナンパが心配だな」
菜良雲君はくだらない軽口を言ってくれる。
「菜良雲君、私と榛名さんがそのあたりのつまんない男にひっかかると思う?」
「それは、ないな」
「いらない心配だよ」
私はつけ加える
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