恋昇り6「明日の朝またおはようと言うために」/トビラ
 
とはいえ、これ以上は俺じゃちょっとわからないな」
「う、うん。そうだよね」
あれ?
そうだよね?
その返しはちょっとなかったかも。
「悪いね。たぶん、関係があるとしたら、Sクラス任務の方だと思う。そっちの方は、俺の手に余る」
「あ、全然、全然、気にしないで。まず赤い棘優先だよね?」
「いつにする?」
菜良雲はやる気だ。
そうそう菜良雲、菜良雲はそうでなきゃ。
「明日もう一日、ゆっくり休もう。明後日に相手の本拠地を探して、明々後日で準備を整えて、その次の日に叩く。大筋は、そんな感じかな」
「わかった」
そう言う菜良雲に静かに闘志が満ちてくるのを感じる。
そんな菜良雲を見て、
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